SDGs(持続可能な開発目標)は、2030年までに持続可能でより良い世界を目指す国際目標です。17の目標と169のターゲットから構成されています(気候変動対策との関係性については、2025-02-25【環境コラム】をご覧ください)。
今年の7月14日に国連が公表した報告書によると、全ターゲットのうち、順調に進んでいるまたはある程度前進しているものは35%にすぎない一方、半数近くは進捗があまりにも遅く、18%は後退しているとされています。
気候変動分野では、「再生可能エネルギーは、現在最も急速に成長しているエネルギー源であり、2025年には石炭をしのぐ主要電力源となる見通しである」と、前進した項目がある一方で、「2024年の気温は産業革命以前の水準と比べて1.55℃上昇し、観測史上最も暑い年となった」という課題が示されています。
その他の分野を見ると、極度の貧困、安全な水等へのアクセスの問題、紛争の増加など、依然として深刻な課題も存在しており、報告書では、「食料システム」「エネルギーへのアクセス」「デジタル・トランスフォーメーション」「教育」「雇用と社会的保護」「気候行動と生物多様性対策」の6分野での取り組みの強化が必要だと強調しています。
2030年まであと5年です。将来世代に豊かな地球を残し、持続可能でより良い世界を実現するために、一人ひとりが今できることを考えていく必要があります。